テイスティング講座 -2012年start!
少しは進歩できているのかしら・・・私;
今回もまずは白3種から。
左から
①ごく淡いレモンイエロー、フレッシュな印象でクリスプもあり。
レモン、柑橘系、ハーブ、ミネラルの香りで、アタックは軽やかで丸いイメージ。
酸味は豊かでほのかな甘みがあり、アルコールはあまり強くない感じ。
品種はリースリングだろうけど、産地にかなり迷い、最終的にはドイツの辛口仕立て、2009年と予想。
②色調は①よりも少し黄色みの強いレモンイエロー。
これもクリスプがあるけど、粘性は①よりも少し豊かかな?
杏や金柑を軽くコンポートにしたような少し甘めのフルーツのニュアンスに、フローラルな香りも。
まろやかでなめらかなアタック、酸味も豊かでフルーティーな甘さがあり、後味にわずかに苦味も感じるなぁ。
香りの第一印象でシュナン・ブランかとも思ったけれど、酸味の豊かさとクリスプが気になり、これもリースリングでは?
てことは今回はリースリング・フェア(全部リースリング)?!
となると産地違いか・・・(←決め込み。液体に向き合いなさい!)
アルザスっぽくもないから冷涼なニューワールド、オレゴンか?
③これも②と同程度のレモンイエロー、やはりクリスプあり。
鉱物的でオイリーな香りは典型的な伝統国(ドイツ、アルザス)の要素プンプンなんだけど、豊かといか強烈な酸味、かつ3つの中ではいちばん甘さ控えめ。
きれいに作ったニュージーランドのリースリングとしてみたものの、伝統国の香りが気になる。
正解は
オール・リースリング、は合ってたけど、なんとオール・ドイツ!
さらにはオール2010!
①リースリング ドイツ・ファルツ 2010
②リースリング ドイツ・モーゼル 2010
③リースリング ドイツ・ラインガウ 2010
そっかー、ドイツの産地違いかぁ。
産地による特徴の違いは確実にあるけど、やっぱりドイツのリースリングたるアウトラインは確かにどれも感じる。
師匠いわく、いつもそれぞれの”違う所”を探してしまうけれど、もっと目線を引いて”同じ所”を見つけて全体の大きな特徴を捉えるという感じ方も大事ですよ、というテーマでした。
なるほど。
引き続き赤の部。
赤の部では ”3つの中にブルゴーニュのピノ・ノワールはいくつあるか?”がテーマ。
④淡いルビー色、わずかに橙色みあり。
いちご、ベリー、タバコ、湿った香りで豊かな酸味。
ピノ・ノワールであることは間違いないけど、ブルゴーニュか、もっと寒い他の土地か。。。
迷ったけどブル・ピノで2007と予想。
⑤色調は④よりも明らかに濃いルビー色。
カシス、キノコ(トリュフ)、紅茶、インクの香り、ボディ感もあり後味に渋みもほどよく感じられます。
ピノにしては骨格ががっしりしちゃてる気がして、イタリア(ピエモンテ)のネッビオーロ2008と予想。
⑥ ⑤よりもさらに濃い色調のガーネット。橙色が入って3つの中ではいいばん熟成が進んでる感じで液中に澱も少し舞ってる。
鉄、血、土っぽい香りでタンニンも豊かに感じます。
私の中ではピノには結びつきにくい印象だけど、この血とか鉄のニュアンスは、ジュブレイ・シャンベルタンとかニュイサンジョルジュとかのどっしり系ピノに思えなくもないか。。。
まあ細かくはきざまずにブルゴーニュのピノ2003としてみた。
(右から)
④ピノ・ノワール グレイス・ワイナリー(北海道)2009
⑤ピノ・ノワール ブルゴーニュ・ニュイサンジョルジュ 2005
⑥ピノ・ノワール ブルゴーニュ・フィサン 2001
おー、④は日本かぁ。
確かにちょっと儚げな線の細ーい感じではあるけど、ピノの特徴香がしっかりと感じられてじゅんぶん美味しくいただけます。
日本でピノは難しいって聞いてたし、いくつか飲んだこともあったけどまぁそんな感じだと思っていたので、このレベルは驚きでした。
グレイス・ワイナリーさんのピノは、日本の最高レベルだとか。
今回のピノは私にとってはなかなか難しかったな~;
そしてオーラスは恒例のテスト。
うん、コレは間違いなくピノ・ノワール。
しなやかで獣っぽい香り。
こうなると問題は産地だね~
今日のテーマからするとブルゴーニュなのかそうじゃないのかってトコがキモなんだよね。
全体のバランスはとれてるしジャミーな感じもないからバリバリのニューワールドではなさそう。
でも典型的なブルゴーニュって感じでもないように感じたので、冷涼なニューワールドできれいにピノを作れる地域と考えて
「オレゴンのピノノワール」
と師匠に答えてみたものの
「違います。」
その他かー?と思ったけど、師匠に「でもけっこう近い答え。そういう答えを期待してた♪」と言われますます頭グルグル???
冷涼なニューワールドで近いって・・・。
もしや。
”ブルゴーニュ”。
正解でした。
ブルゴーニュ・ルージュ 2007
ミッシェル&パトリス・リオン
発酵前に醸しをしっかりとさせてフルーツ香を出すという造り方は もともとはアンリ・ジャイエが取っていたスタイルだそうですが現在ではニューワールドでもその手法が真似られているそうで、ニューワールドっぽさの中にもやはり骨格がしっかりとしていてバランスが取れているのがブルゴーニュらしさ。
気付いたポイントからどう繋げていくかがまだまだ頭の中で整理できていないなぁ;
テストも終わって苦しみから解き放たれた空気になったところで、講座仲間のお一人でご主人の海外転勤の都合でこの日をもって卒業する方がいらしたので お店からの餞の乾杯にとうれしい差し入れを私たちもご相伴にあずからせていただきました。
グレイス スパークリングワイン
トラディショナル・メソッド 2008
エクストラ・ブリュット
CH 70%/PN 30%
残糖 4g/L 瓶熟22か月
キメの細かい泡立ちで酸のキレもよくシャープな味わい。
上品できれいにできてるスパークリング、美味しかった~
新しい環境での暮らし、無理のないよう楽しみながら過ごせることを祈っています。
帰国されたときにはまた乾杯できるといいですね。
Kさん、師匠、ごちそうさまでした♪